不良BOY
「夢なんかみてないや…あはは…」
「そうなんだー」
横山くんが少し残念そうな顔をして言う。
「それよりさこれからは3人で弁当食べよ?春斗もいれてー」
優花が私たちの会話に入ってきた。
「え?あ…う「優奈!!!」
私が頷こうとしたとき、私を呼ぶ声がした。
「???」
振り向くと、そこには神谷が立っていた。
「何よ神谷。私の名前を大声で呼ばないでくれる??」
「弁当一緒に食べようぜ!ほら行くぞ」
「え…ちょ…」
神谷は私の返事なんか聞かず強引に私の手を引っ張り、走った。
着いた場所は屋上。
「今日から毎日2人でここで食べような!!」
神谷は床に座り込み明るく笑う。
「え…でも私これからは3人で弁当食べよって言われたんだけど」
「はあ?」
「私と優花と横山くんで」
『横山くん』と言う言葉を聞いた瞬間神谷は唇を噛み締めた。
「俺以外の奴と関わるなって言っただろ??」
震えた声で彼は言う。
またしても私はすっかりそんなこと忘れていた。