不良BOY
「あ、でも弁当くらいいいじゃん!!!」
「ダメ!!」
「なんでよ」
「横山に優奈をとられたくないから」
神谷は頭をかきながら言った。
「そんなの自分勝手すぎじゃん!」
いつまでも神谷に負けてらんない。
「…ごめん。でも俺本気で…」
神谷の言ってることは
本気か嘘か分かんない。
だから信じていいのか分かんない。
どうしていいのか分かんない。
神谷のこと大嫌い。
けど結局神谷に振り回されてばかりいる。
「もう弁当食べよ?時間もったいない」
私は床に座り込む。
仕方ない。
今日は一緒に弁当食べるしかない。
「…」
神谷は菓子パンの袋をあけた。
沈黙。
会話のないまま、昼休みは終わった。