不良BOY



神谷が指差している漢字は「地球温暖化」だった。



この漢字読めないってありえなくない?



小学生でも読めるじゃん。


てかあんた本当に受験生?


「ちきゅうおんだんか」



私は呟くように言った。



「あー!ちきゅうおんだんか!忘れてた!…あれ?じゃあこれはなんて読むんだっけ??てか漢字全然読めねー」



呆れた。



コイツどんだけバカなわけ??



「もう神谷はいい!これじゃ時間の無駄だ!じゃあ春山ー代わりに読んでくれー」



先生が私を指差した。



マジかよ。



めんどくさー。



「センセーひでえな!まっいいや☆春山はい教科書ー」



私は乱暴に神谷から教科書を奪い取った。



「今、地球温暖化が進んでいる。地球温暖化が進むと…」


そして教科書の文字をスラスラ読み上げた。



本当、神谷の隣だとろくなことない。



そして国語が終わった。



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