不良BOY
「………。」
優花からの反応はない。
「優花!!優花!!」
「優花!!お願い!!話を聞い「うるさい!!!」」
部屋の中からの怒鳴り声が耳にハッキリと聞こえてきた。
「もう遅いよ!!人の彼氏とキスとかありえない!!最低!!」
優花の泣き叫ぶ声で私の中で罪悪感が生まれた。
「ごめん!!だって私…」
私も横山くんが好きなんだもん!!
その一言が言えない。
「言い訳はいらない!!」
「言い訳じゃないよ!!」
もう言うしかない。
「私も………横山くんのこと好きになっちゃったの…!!」
思い切って言った。
「………。」
その途端、部屋の中は静まり返った。
今更
言ってしまったことを
少し後悔したような気がした。
「………優奈分かってる?」
沈黙の後、か細い声が部屋の中から聞こえてきた。