恋愛感情
保健室についてドアをガラッッとあけると…
私以外にも人がいた。

そこにいたのはニイナだった。
涼が来てからろくにしゃべってなかったけど…
この姿を観られるのはまずい。

私はすぐに逃げようとした。
ドアを閉めようとした。

けど若干遅かったみたい。

「ナナ!!マって!!」

私は手が止まってしまった。
手を止めないで走ってればよかった?
それだったら知られることもなかったと思う。
でも誰かに知ってほしかったのだとも思う。
だから手を止めたんだと思う。

「なな。その傷…どうしたの?」
「ど…どうもしてないよ…転んじゃったぁ」

私は以前仲良くしてたようにナナに話しかけた。
声が震えていた。
じぶんでもわかるくらいに。

「もしかして拓が?…」
「え!!」

あてられてしまってびっくりした。
動揺してしまった。
否定できなかった。

ばれてしまった。

「な・・・なんで・・・」

やだ。
拓に言われちゃうのかな?

「お…お願い!!拓にだけは!!拓にだけは…いわないデ!!」

私は必死で頼み込んだ。
笑われたっていい。
何されたっていい。
でも…
拓にだけは…
ばれたことを知られたくない。

だたそれだけだった。

お願いだから返事して…
お願いだから…
何か言って!!!!

そう思っていると
いきなり…

ぎゅッッ!!!!!

な…
んぁに?

私いきなりニイナに抱きしめられた。
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