不良ちっくLover
謎なキミ
私たちが付き合い始めたっという噂は瞬く間に広がったみたいで、
「何であんな地味な真面目っ子が?」
「すぐ別れるんじゃねぇ~の?」
「リュウも趣味悪いよね」
女子からの聞こえよがしのヤジを受けるようになった。
「アイツ、マサとも噂あったよねぇ。実は淫乱だったりしてぇ」
「…………」
トゲのある言葉ばかり言われる毎日に私はかなり参っていた。
リュウ君は相変わらず無口みたいで、聞こえているだろうヤジにも反応を示さない。
イヤ。それよりも、放課後以外は、いつものメンバーと一緒にいるようだった。
私って彼の何なんだろう?
彼女としての自信も持てないまま、どんどん気落ちしていった。