不良ちっくLover
「あ~~。うっ…。お~! そこそこ~ぉ。きもちい~。ユカさいこ~」
「大きな声で、変な声を出さないでよ。変態みたいだし、みんな見るじゃん」
「だって。ユカのマッサージ気持ちいいんだもん」
"だもん"てねー。
クルって顔だけ後ろに向いたマサは、余程気持ちいいのか、ふにゃっとした笑顔をしてる。
全く小悪魔系な男なんだから。
「私のマッサージは高いわよ」
「分かってるって。ジュース奢るからさ! あと3分お願い。ユカさま~」
まったく。そんな極上の笑み付きで、うるうると見つめらたら拒否出来ないじゃない。
マサの持ってる雰囲気は人を和ませる。それはとても居心地のいい場所で。あくまでも友達としてだけどね。
私たちは、2人でケラケラ笑いながら、マッサージごっこは続き、今日の昼休みも笑いながら過ごした。
そんな私たちは知らず知らずのウチにクラスでも目立っていたみたいで。
あの例のグループのみんなも見てたなんて、全く気付いてなかったんだよね。
そう。全くね。