蝶と蛾
名無し


一人の少女が歩いていた。

学校に向かう


ドアを開くと、少女の友達らしき人が近づいてきた


「茜。風邪治ったの?大丈夫?」


「…」

「茜…?」


少女は隠し持っていた包丁を振り上げた

「あ…茜?」

教室内は沈黙に包まれた

それでも構わず少女は友達に包丁を向けた

友達は動けない


「私を…私を…馬鹿にするなぁァァアアア!!!」


包丁は友達の頬にすった

「きゃぁぁぁ!!」


人々は叫び、教室から逃げたした


少女は追わなかった
その代わりに逃げ出す人々を見ながらニヤリと笑った


少女の友達はその表情を見て、ゾクりと背筋が凍った

痛みを忘れるほど、恐ろしい笑みだったからだ


「…勝った。私は…勝ったんだ…!!」


少女の甲高い笑い声に教室は包まれた



end
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