恋涙メモリーズ
「余計なお世話だ、俺モテんだかんな」
「ばーか」
知ってるよ、という言葉は、寸前で飲み込んだ。
「うっせ。てかリボンとかは明日で最後だからともかく、こんなでこれからどうやって生きてくんだよ。
いくらお互い地元に残るからって行く大学は違うんだからな」
呆れたように、隼人は笑う。
…まるで、明日で会うのも最後みたいに言わないで欲しかった。
確かに、彼女でもなんでもないあたしと隼人が会うことなんて、多いわけがないけど。
それでも3年間ずっと一緒にいたのに。
大して寂しくもなさそうに、言わないでよ。
「っ、あたしだってちゃんと出来るんだからね!明日は完璧にしてくるもんっ」