恋涙メモリーズ
「ふは、頑張れ」
「信用してないでしょ」
「もちろん。お前3年間で完璧にしてきたことないし」
確かに、そうだけど。
「明日は絶対完璧にしてくるんだからっ」
そうたんかを切ったところで、ちょうどよく入場が始まって、あたしたちは黙って体育館に入った。
こうして、意味のない喧嘩をすることもほとんどないんだろうな。
それぞれの道を歩いて、だんだん会う機会も減って、いつしか思い出は薄くなっていって、隼人は私の顔も曖昧にしか思い出せなくなるんだろうな。
わかっていたことだけど、やっぱりさみしかった。