好きって言って?
「それじゃ、名列順に並んで体育館に移動します。」
みんなぞろぞろと歩き出し、体育館へと向かう。
あたしと柚もそのなかに入り、歩き出す。
「じゃあ並んでね~。」
当たり前だけど周りは知らない人でいっぱいだ。
これから始まる高校生活は楽しみだけど
少し不安でもある。
――一瞬周りがシンとしたかと思うと校長先生らしき
ひげの生えた50台くらいの男性が出てきた。
「え~まずみなさん。ご入学おめでとうございます。」
その言葉に「ああ、自分はもう高校生なんだ」と
改めて実感させられた。
――――――そんなこんなであたしの高校生活は幕を開けた。