BABY×DOLL
身支度を整え、彼との待ち合わせ場所に向かった。
店の前で腕時計を見た。約束の時間まで、まだ五分あるけど中に入って待とうかしら?
そう思って店の中に入ると
私達が初めて来て飲んでいた時と同じ席に座って飲んでいる正己の姿を見つけた。
その姿に私は少しドキンとしながら、静かに声をかけた。
「正己…」
「琉嘉、早いな」
「正己こそ。もう結構飲んだの?」
「少しな…」
彼の右手に握られているグラスの中のウィスキーの量がだいぶ減っていたのを見て
彼が約束の時間よりもかなり前に来ていた事に気付いた。
「お前も飲むか?」
「少しね」
促されるままにカクテルを頼む。
私の頼んだカクテルが運ばれてきてから彼は、ようやく口を開いた。
「この前の事、怒ってるか?」
「その時は怒ってた。でも今はちょっと反省してる。ゴメンナサイ」
──やっぱり、その話しなの?
でも気にしてくれてた事が少し嬉しかった。
素直に謝れた事も嬉しかった。
「いいんだ…俺も悪かった」
そう言って彼は鞄から分厚い封筒をテーブルの上に置いて私の方へ差し出した。
「これは?」
「…中に300万入ってる。琉嘉、終わりにしよう」
店の前で腕時計を見た。約束の時間まで、まだ五分あるけど中に入って待とうかしら?
そう思って店の中に入ると
私達が初めて来て飲んでいた時と同じ席に座って飲んでいる正己の姿を見つけた。
その姿に私は少しドキンとしながら、静かに声をかけた。
「正己…」
「琉嘉、早いな」
「正己こそ。もう結構飲んだの?」
「少しな…」
彼の右手に握られているグラスの中のウィスキーの量がだいぶ減っていたのを見て
彼が約束の時間よりもかなり前に来ていた事に気付いた。
「お前も飲むか?」
「少しね」
促されるままにカクテルを頼む。
私の頼んだカクテルが運ばれてきてから彼は、ようやく口を開いた。
「この前の事、怒ってるか?」
「その時は怒ってた。でも今はちょっと反省してる。ゴメンナサイ」
──やっぱり、その話しなの?
でも気にしてくれてた事が少し嬉しかった。
素直に謝れた事も嬉しかった。
「いいんだ…俺も悪かった」
そう言って彼は鞄から分厚い封筒をテーブルの上に置いて私の方へ差し出した。
「これは?」
「…中に300万入ってる。琉嘉、終わりにしよう」