BABY×DOLL
「院長がいない?」
「…しっ!あんまり大きな声で言っちゃダメよ。内緒なんだから」
同期で噂話好きの橋本ちゃんが楽しそうに言ってきた。
私としては…信用ならない人間なんだけど。この際、情報をくれるなら何だっていい。
それよりも
正己が居ないってどういうこと?
「仕事でどこか行ってるんじゃないの?よくある事じゃない」
「違うのよ!表向きは'休み'ってことになってるらしいんだけど…連絡ないのよ!どうやら家にも居ないらしいの」
「ふーん…」
行方不明?
…まさか、ね
私の頭の中に一瞬悪い予感が走った。
まさかの大事なVIPの赤ちゃんの誘拐騒動。
マスコミで病院は悪いイメージで世間に晒されているし。
そして、手を切ったハズのセフレ(つまり私だけど)の脅迫…
正己にとってはホント予想外。彼の目指すものの障害になっているのは間違いない。
…ショックで自殺とか?
──ううん、ないわね
正己はもっと図太い神経の持ち主よ。
こんな事くらいで死ぬもんですか!
私はすぐに考えを改めた。
「ね、琉嘉は知らない?院長の行方」
「なんで私が知ってんのよ」
「…だってアンタ達付き合ってたでしょ?」
「…しっ!あんまり大きな声で言っちゃダメよ。内緒なんだから」
同期で噂話好きの橋本ちゃんが楽しそうに言ってきた。
私としては…信用ならない人間なんだけど。この際、情報をくれるなら何だっていい。
それよりも
正己が居ないってどういうこと?
「仕事でどこか行ってるんじゃないの?よくある事じゃない」
「違うのよ!表向きは'休み'ってことになってるらしいんだけど…連絡ないのよ!どうやら家にも居ないらしいの」
「ふーん…」
行方不明?
…まさか、ね
私の頭の中に一瞬悪い予感が走った。
まさかの大事なVIPの赤ちゃんの誘拐騒動。
マスコミで病院は悪いイメージで世間に晒されているし。
そして、手を切ったハズのセフレ(つまり私だけど)の脅迫…
正己にとってはホント予想外。彼の目指すものの障害になっているのは間違いない。
…ショックで自殺とか?
──ううん、ないわね
正己はもっと図太い神経の持ち主よ。
こんな事くらいで死ぬもんですか!
私はすぐに考えを改めた。
「ね、琉嘉は知らない?院長の行方」
「なんで私が知ってんのよ」
「…だってアンタ達付き合ってたでしょ?」