BABY×DOLL
「…?!」

「ゴメンなさい。ゴメンなさい…」

こんな風に謝っちゃダメなのかも

そう思いながらも、本当に申し訳なく思えて何度も何度も彼女に謝った。

その場にいたみんなが驚いて私を見ていた。

それで冷静になったのか岩村さんが私に気づいた。

「こ、小西さん…」

「小西くん、君が謝る事じゃない!止めなさい」

医師も止めようと声をかけてきたけど、私は無視した。

だって、私が悪い気がするんだもの

「岩村さん…もう少し我慢してください。我々も努力しますから」

そう言い残して、医師ともう一人の看護師は部屋から出て行った。

私は彼女からの離れられなかった。

「…小西さん、もういいわ…」

諦めたように彼女が言った。

「でも…何も出来ないのは事実です。それに私もあの時、あの場にいましたから」

「貴女に謝ってもらっても'美来'は目を醒まさないわよ」

「ミライ…?もしかして赤ちゃんの名前ですか?」

「そう…せっかく名付けたのに、ね。自分の名前も知らないんじゃ、この子が可哀想よね」

「すみません…私に能力がないばかりに」

「だから小西さんのせいばかりじゃないわよ。それくらい分かってるわ…」
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