さよならの向こう側

「サボリって…」

そう言えばさっきの授業の時いなかったな…

「点さえ取れればそれでいーんだよ。」

無邪気に笑う春樹が何となくむかつく。

「…大悟に聞いたのか?」

その言葉に振り向くと、なにもかもお見通しって顔で笑われた。

「…何で知ってんのよ。」

「大悟に相談されたからな。」

何でほとんど性格が正反対のこの2人は仲がいいんだろ。


「大悟はなんて言ってたんだ?」

「大悟に聞いたわけじゃない。」


壁にもたれて座ると、春樹もしゃがんで私の顔を見た。

「職員室で…先生と大悟が話してた。」

思い出すと、涙が頬をつたう。

「ふーん。で、どうすんだ?」

< 17 / 30 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop