さよならの向こう側
「サボリって…」
そう言えばさっきの授業の時いなかったな…
「点さえ取れればそれでいーんだよ。」
無邪気に笑う春樹が何となくむかつく。
「…大悟に聞いたのか?」
その言葉に振り向くと、なにもかもお見通しって顔で笑われた。
「…何で知ってんのよ。」
「大悟に相談されたからな。」
何でほとんど性格が正反対のこの2人は仲がいいんだろ。
「大悟はなんて言ってたんだ?」
「大悟に聞いたわけじゃない。」
壁にもたれて座ると、春樹もしゃがんで私の顔を見た。
「職員室で…先生と大悟が話してた。」
思い出すと、涙が頬をつたう。
「ふーん。で、どうすんだ?」