さよならの向こう側
「今日学力テスト返ってくるなー」
「う…」
大悟の一言で急に現実に連れ戻された気がした。
私たちは受験生。
学力テストで進路が決まる…って先生が言ってた。
「自信ない?」
いたずらっぽく笑って振り返る大悟。
「…大悟こそ、自信あるわけ?」
そう聞き返すと大悟は苦笑いしてた。
「自分だって自信ないんじゃないー!」
そう言って後ろから首を絞めると、
「なっ、あぶねーこける!」
自転車がやたらとぐらつく。
「あぶねーな…」
どうにか体勢を取り戻した大悟が振り返って言う。
こんな毎日が、私は大好きだ。