Desire of cherry blossoms
それは人を殺してるってこと?軍人は神族を相手に戦ってるんでしょ?工作員は違うの?


物騒な事情……か。


さすがにアンザックさんは総括やってるだけあっていろんな事知ってるなー。


「……なんで来たの?」
「悪いかよ」


何?


「あーあ。また始まっちゃったよ。恒例のミッションブルー」
「ミッションブルー?」
「俺とアンザックが勝手にそう言ってんだよ」
「あいつら、どっちかが任務に出る時は必ずああやって歪み合ってんだよ。節操無しはイセルナに会ってから行きたいらしいんだが、イセルナは会わないで行きたいらしい。お互い真逆だからあぁなるんだよ。俺はイセルナに一票だけどな」
「アンザックは黙って行って、帰って来ても黙ったままだからいっつも怒られてるけどな」
「……それは言うな」
「俺は一応電話一本……」
「言わないで行くと説教だからだろ?」
「あのぉ〜……みなさんラヴラヴな感じですか?」
「「まぁ人並みに」」
「そ………そうなんですか」


なんかみんな大変そう……。


「あれだけいつも来るなって言ってるのに。学習しないんだから」
「学習する気がねぇからな」
「……早く行け」
「言われなくても行きますよー。…………あ。今回俺もロングミッションです。それだけ言いに来ました。じゃ………」
「………待って……!」


おねぇさんは駆け寄ってゼファさんの胸ぐらを勢いよく掴んだ。


「な……殴られる!?」
「いや、くるよ。よく見てろ」
「お子ちゃまには刺激が強いかもな」
「え?」


おねぇさんが胸ぐらを勢いよく掴んだら、ゼファさんは待ってましたと言わんばかりに おねぇさんの体を抱き寄せてキスをした。


「あ――――――――ッッ!」
「もっと叫んでもいいぞー。小声でなら許す!……あーあ。まったく見慣れたもんだぜ。誰も見てないと思って………」
「発砲する時よりはよっぽどマシだけどなー」
「えっ?発砲?」
「うん。よくあるよ」

そんなシーンを平気で見れてしまう軍人の彼らも、平気で発砲してしまう工作員の彼らも私にはまだ理解が出来なくて、話を聞いてるだけで開いた口が塞がらなかった。


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