hiding
「あ、先生舌が青いよ」
「え」
「うわっ本当だ。俺のは?緑になってる?」
「うん。爬虫類みたい」
「…ぷっ」
「わ、笑うんじゃねえよ!!」

私達は目立つようだ。緋山君も紫陽君も気にしてないけど、女子だけじゃなく男子も見てくる。

男前だもんな、2人とも。キラキラしてるもんな、かなり。

「ねぇお兄さんあたしらと遊ばなーい?」

ほら来た!!逆ナンだ!!生で見ちゃった。

「その女どうせ彼女じゃないんでしょ?」
「そうよ、そんな気の抜けた女」

ちょっと待てよ。気の抜けたァ?それって私の事?

そりゃお姉さん達みたいに気合い入りまくりではないですけど。

「生憎だが、こいつは俺の女なんでね」

紫陽君が私の腰に腕を回して引き寄せた。ち、近いよぉぉぉ。

「僕の大切な人でもありますよ」

緋山君が私の肩に手を回した。だから、近いってぇぇぇ。

私は紫陽君と緋山君に挟まれる形になってしまった。あ、暑い…。
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