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皆の私服はイメージ通りだけど新鮮だった。

菜々子は青いTシャツと黒のショートパンツに生足でハイヒール。
ショートの髪はストレートで、クールビューティーな感じに仕上がっている。

葵君は緑のシャツに半ズボンで、短髪を立たせてラフでワイルドなサーフ系な感じ。
アクセサリーもお洒落なのをしている。

緋山君はシャツにベストにネクタイで執事みたいなきっちりしたスタイル。
まとまった黒髪に眼鏡で良く似合っている。

紫陽君は黒のタンクに黒のジーンズ、天然の癖っ毛に乗った黒の帽子。
アクセはよくわからないけど凝ったデザインのゴツいのをしている。

で、私はというと。

胸元にボタン、裾にフリルの白いミニワンピに黒のニーハイと白いパンプス。頭には黒いリボンのカチューシャ。
我ながら白黒テレビみたいだと思う。

「きゃー、薺菜お人形みたい」
「菜々子は相変わらず格好いいね」
「ふふ、浴衣楽しみだわ」

菜々子は元々背が高いんだけど、ヒールで更に高くなって、私は見上げる形になる。

私のパンプスにも一応ヒールはあるのに、私はギリギリ葵君より小さい。

葵君はホッとしたような顔をしていた。
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