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「菜々子」

5人でわいわいやってると落ち着いた声がした。

「あ、水木さん」

菜々子が小走りに駆け寄る。

似合ってるね、と言われて菜々子は可愛らしく頬を染めていた。

「薺菜ちゃん。と、お友達かな?初めまして。楠本水木です」

3人は楠本さんに挨拶されてどぎまぎしていた。

そりゃそうだよね。楠本さん格好いい大人だし。私も最初は直視出来なかったな。

「小日向葵です」
「緋山紅葉です」
「雨森紫陽っす」

3人の声が見事にシンクロして楠本さんは穏やかに微笑んだ。

「薺菜ちゃん久しぶりに会ったと思ったら、モンスター卒業したんだね」

楠本さんが3人を見てから私に意味ありげにウインクした。

「えぇ、でもなんか恋しくなりますね、あの怪物っぷりが」

楠本さんが派手に吹き出した。
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