hiding
「肝試しやろうよ」
菜々子が言い出して、菜々子は楠本さんと、私は3人と一緒にやる事になった。
私達の定番のルートで、お寺に入ってお墓の脇を抜けて、林を抜けてゴールの土手に行く。
「お先ー」と菜々子はさっさと行ってしまった。
「緋山。お前頭良いから先に行けよ」
「え、小日向が行ってよ。バスケ部だろ」
「雨森が行けよ。お前不良じゃん」
3人が意味のわからないなすりつけ合いをしていたので、
「私が先頭歩くから!!」
言ってしまった。
日は落ちていて辺りは結構暗い。私だって、怖いのは苦手なんだけど。
恐怖のせいでかなり早足になっている事に気付かなかった。お墓の脇を半べそかきながら抜けると、
「あ……れ…?」
3人の姿がない。
嘘。やだ、私独り!?
とうとう本気で涙が出た。とにかく、戻らなきゃ。
しかし。いくら歩いてもさっきの場所に戻らない。迷った?いや、まさか。
「ぐすんぐすん…うっ…」
10分後、私は一歩も動けなくなってうずくまって泣いていた。
「ぐすん……ここどこなの…」
ケータイの電波が遠くてメールも電話も出来なかった。
菜々子が言い出して、菜々子は楠本さんと、私は3人と一緒にやる事になった。
私達の定番のルートで、お寺に入ってお墓の脇を抜けて、林を抜けてゴールの土手に行く。
「お先ー」と菜々子はさっさと行ってしまった。
「緋山。お前頭良いから先に行けよ」
「え、小日向が行ってよ。バスケ部だろ」
「雨森が行けよ。お前不良じゃん」
3人が意味のわからないなすりつけ合いをしていたので、
「私が先頭歩くから!!」
言ってしまった。
日は落ちていて辺りは結構暗い。私だって、怖いのは苦手なんだけど。
恐怖のせいでかなり早足になっている事に気付かなかった。お墓の脇を半べそかきながら抜けると、
「あ……れ…?」
3人の姿がない。
嘘。やだ、私独り!?
とうとう本気で涙が出た。とにかく、戻らなきゃ。
しかし。いくら歩いてもさっきの場所に戻らない。迷った?いや、まさか。
「ぐすんぐすん…うっ…」
10分後、私は一歩も動けなくなってうずくまって泣いていた。
「ぐすん……ここどこなの…」
ケータイの電波が遠くてメールも電話も出来なかった。