着信音を待ちながら
中3の夏
中3の夏
今思うと一番メールしてた頃だよな。

俺は受験生で塾には行ってたけど、部活は無いし結構時間はあった。よく寝てたなぁ。

おばさんは何でもないような事を毎日のようにメールしてきた。

俺にはその頃付き合ってる彼女がいた。母親から色々聞いてるらしくて、時々彼女の話も聞いてきた。相談にのるって、言ってくるし。
そりゃ、女は難しいから聞いてみたいこともあったけど、なんかおばさんには相談したくなかったんだよね。

なんでかなぁ。
おばさんが楽しそうに彼女の話を聞いてくるのがなんか面白くなかった。
母親にはする話でも、なんでかおばさんにはしたくなくて、そういう内容のメールが来たら無視する事が多くなっていった。


毎日のようにくるメールを見てると、たまにおばさんの様子がおかしいなって感じる事がある。

あの夜もそうだった。
《おばさん、なんか今日おかしいね?なんかあった?》

テンションの高い、元気なメールなんだけど、なんか気になったんだよね。
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