青蝶夢 *Ⅰ*
「わが社は
 男性モデル事務所だから
 ごめん
 こちらの手違いで・・・」

「いえっ
 気になさらないで下さい
 モデルには興味ないので」

「興味、無いの?勿体無い
 君なら絶対
 モデルいけると思うよ」

「あの、もういいですか?
 人、待たせてますので・・」

「ああ、足止めしてごめん
 悪かったね、じゃあ」

私は、レジへと向かうと
ジュースが置いてある棚を
見つけた。

微糖の缶珈琲を二つと
ミルクティーを取る私。

支払いを済ませて、店の外へ
出た私に、二人の姿が映る。

煙草を吸いながら、笑い合う
二人。

「ヒイロ」

伊吹さんが私の名を呼び
手招いてくれる。

私は、二人が待つ場所へ
急いで戻るのだった。
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