青蝶夢 *Ⅰ*
貴方は起き上がり
寝ぼけ顔で、私を見つめた。

「さあ?」

私が首を傾げるのと同時に
もう一度、ドアが
閉まる音が聞こえた。

貴方は、サイケ調のお洒落な
ボクサーパンツの上に、昨夜
脱ぎ捨てたジーンズを履く。

ジーンズの腰元、ベルトは
留めずに垂れ下がったまま
上半身、裸の姿でベッドから
離れて、部屋のドアを開けた

「イブキか?」

物音ひとつしない

静かな時・・・

「イブキの奴、こんな早くに
 出かけたのか
 昨日、何か言ってた?」
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