青蝶夢 *Ⅰ*
「俺は・・・
 イブキの家には
 もう二度と帰らない
 
 お前の元にも
 もう二度と戻らない
 
 俺を忘れて、もっと
 お前に似合った恋愛しろよ

 俺みたいな、ろくでなしに
 引っ付いて、わざわざ
 傷つく事なんて無い

 もっとお手軽に素敵な恋が
 そこら中に転がってるさ」

「そんな恋なんていらないよ 
 
 そんな恋、汚れた私には
 似合わない」

「ヒイロ
 お前は汚れてなんかいない
 
 お前は綺麗だよ
 
 馬鹿な男に
 引っかかっただけだ」

秘色の瞳から零れ落ちる涙は

とっても悲しい色をしていた
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