青蝶夢 *Ⅰ*
「落ち着いたなら
席につく方がいいわ
ここは、邪魔だから・・・」
「そうだな
行こう、ヒイロ」
私は、伊吹さんに手を引かれて
席へと向かう。
そんな二人の、後ろを歩く
茅野は、背中に誰かの強い視線
を感じた為、振り返ると
入り口のドアに、自分の瞳と
そっくりな瞳を見つけた。
「ヨシノ・・・?」
茅野は、慌ててドアを開けて
辺りを見渡したが、どこにも
芳野の姿は無かった。
ガラスに映った自分の姿を
芳野だと見間違えてしまった
だけだと、彼女は開いたドア
を、ゆっくりと閉めた。
私は、気づけなかった・・・
ヨシノ・・・
貴方が、本当は私の為に
あの場所へ戻って来て
くれていた事に
気づけずにいた。
席につく方がいいわ
ここは、邪魔だから・・・」
「そうだな
行こう、ヒイロ」
私は、伊吹さんに手を引かれて
席へと向かう。
そんな二人の、後ろを歩く
茅野は、背中に誰かの強い視線
を感じた為、振り返ると
入り口のドアに、自分の瞳と
そっくりな瞳を見つけた。
「ヨシノ・・・?」
茅野は、慌ててドアを開けて
辺りを見渡したが、どこにも
芳野の姿は無かった。
ガラスに映った自分の姿を
芳野だと見間違えてしまった
だけだと、彼女は開いたドア
を、ゆっくりと閉めた。
私は、気づけなかった・・・
ヨシノ・・・
貴方が、本当は私の為に
あの場所へ戻って来て
くれていた事に
気づけずにいた。