青蝶夢 *Ⅰ*
お前が

俺とカヤノを間違えて
俺に口づけたリしなければ

俺は、本当の気持ちに

本当の俺に

気づかずにいたかもしれない。

伊吹に愛される茅野を
妬む気持ちなど持つ事も
無かったのに。

『何もかもは
 アイツが悪い』

そう、全ては、イブキ・・・

お前が悪い・・・

『この世に
 
 同じ顔は

 二ついらない』

お前に愛されるのは

俺じゃない。

『ヨシノ、あなたは
 誰に愛を捧げたの?』

秘色、お前になら

この想いを話す事が

できたかもしれない。
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