青蝶夢 *Ⅰ*
貴方の答えを

私は告白する前から

分かっていた。

分かっていたから

どうにか、私は今
涙を堪える事ができた。

「ううん、いいよ
 謝らな・・」

「あの時、俺は
 お前を助けてやる事が
 できなかった」

「イブキさん?」

伊吹さんは、小声で
話し出す。

低い声で・・・

「たった18のガキが
 幼い女の子を連れて
 逃げる事なんて
 とても、ムリで

 ごめんな、ヒイロ

 俺を
 どうか許してくれ」

私には、感じる・・・
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