青蝶夢 *Ⅰ*
私が知っている貴方は

どんな時も、優しかった。

どんな時も、穏やかだった。

そんな優しい貴方は
こんなにも逞しく
力強い腕をしていた事に
私は、驚く・・・

その男らしい腕で包まれた
私は、心から安心する。

貴方の腕に守られて
女の子に生まれて良かったと
心から思う。

そして、貴方の前で私は
全てを取っ払って
弱い自分自身を曝け出す。

潤む瞳で
愛して欲しいと訴えかけ

細い腕を、貴方に絡め

貴方を求めたくせに

いざ、受け入れる場面に
なると、私は怖くなる。
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