青蝶夢 *Ⅰ*

囁く声

イブキ・・・

貴方の愛は、いったい
誰のものなの?

私達は、もう限界

脱ぎ捨てた服を適当に
着て、ものすごく遅い
夕食を取る。

伊吹さんが私の為に
作ってくれていた料理は
私の大好きなグラタンだった。

温めなおしたグラタン
海老とこんがりと焦げた
チーズが、ホクホクで
とっても美味しい。

「おいしい・・・」

伊吹さんと並んで
グラタンを食べながら

私は、父と母と三人で食卓を
囲んでグラタンを食べた日の
事を思い出していた。
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