青蝶夢 *Ⅰ*
嫌がらせとも取れる言葉を
投げかけてきた彼女達と
食事をしてもいいと話す私に
皆、驚き戸惑っている。

「ヒイロ、聞こえただろう
 俺は、送るって言ったんだ
 ・・・・・・
 ほらっ、行こう、じゃあな」

彼女達と別れた後、飛鳥は
私の手をきつく握り締めて
前を歩く。

その歩く速度に付いて行くのが
やっとの私。

黙ったままの飛鳥は、何かに
怒っているようだった。

「アスカ、ごめんなさい
 せっかくの・・・」

飛鳥は、その場に立ち止まり
私を見つめた。

「お前、何で聞かない?
 アイツと俺との関係を
 何で怒らない?
 あのまま、俺がアイツと
 居ても、お前・・・
 平気なのか?」

分からない・・・

何も感じない・・・
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