青蝶夢 *Ⅰ*
私は、芳野の肩に
腕を回して、抱きつき

耳元で願った。

「ヨシノ、お願い・・・
 
 私の事を
 
 嫌いに・・・ならないで」

芳野は、華奢な秘色の
体を抱きしめて、右手で
後頭部に優しく触れる。

「大丈夫だ
 俺は、お前を
 嫌いになったりしないさ」

俺は、お前を・・・
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