青蝶夢 *Ⅰ*
放したくない

俺の全て

診察が終わり、会計も済ませた
待合室に、二人は残ったまま
会話を進める。

こんな場所で話す内容では
無いけれど、ここは子供の声に
溢れ、幸せな人達の温もりを
感じる事のできる場所・・・

私は、取り乱す事なく
落ち着いて、自分に起きた
出来事を芳野に話していく。

貴方だけには、絶対に
知られたくないと思った。

それが、いつの日か
貴方になら、全てを聞いて
もらいたい。

そう、思うようになっていた。

私は、全てを芳野に
話して聞かせた。

芳野の顔色が曇る・・・
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