青蝶夢 *Ⅰ*
どうして

こんな事になるんだ。

終わった恋

始まった恋

秘色へと加速する

この想いを

どうすればいい・・・・・・

伊吹の心の中を
どうしようもなく遣る瀬無い
思いが支配していた。

芳野の隣に座る秘色を
どんな顔で見ればいい・・・

彼女が俺を裏切った訳では
ないのに、この裏切られた
ような、何ともいえない
煮えたぎるような想いは
何だ・・・・・

それは、嫉妬・・・

俺は、芳野に
嫉妬しているのか?

そんな想いを胸に秘めて
伊吹は、大人の男性として
冷静を保って見せた。
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