青蝶夢 *Ⅰ*
伊吹は、見つめ合う

二人を見て

胸が苦しくなった・・・

責める・・・

いったい、誰を責めればいい。

秘色を見つめる、芳野の
真剣な眼差し・・・

心が
押しつぶされそうになる。

遠い昔、学校の帰り道・・・

学生服を着た、18歳の
俺に、一番の親友が
問いかけた。

『お前、男が好きなの?』

『えっ、違う・・・』

『だよな
 リナの奴、変な漫画
 読み過ぎ
 
 そんな訳ねぇよな
 行こうぜ』
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