青蝶夢 *Ⅰ*
貴方の真っ直ぐで綺麗な髪が
私の頬に触れる。

私達は、愛を確かめ合う。

逞しい、貴方の腕の中で
子供のように安心する
私は、永遠の愛を誓う・・

『黙って
 
 俺にくれないか
 
 お前の愛』

貴方に愛を捧げる・・・

私は、あの家へと続く
長い道を歩く・・・

重い足取り・・・

芳野は、私の肩を抱き寄せた。

「ヒイロ、大丈夫か?」

「うん」

玄関のドアが開くのと
同時に、母は、その腕で
私を抱きしめてくれた。
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