青蝶夢 *Ⅰ*
母の香りに包まれる。

「ヒイロ
 あなたって子は
 何の連絡もしないで
 ・・・」

「・・・ごめんなさい」

母は、芳野の手を
さっと取る。

「さあ、どうぞ」

「はい、お邪魔します」

芳野は、母の笑顔で少し
緊張が解けたようだった。

私達は、これから
この場所で

母から、重大な言葉を
聞く事になる。

この、お腹の子は
義父の子じゃない・・・

じゃあ、飛鳥の・・・
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