青蝶夢 *Ⅰ*
私の手に、伊吹さんの手が
重なる。

「ヒイロ、確かに三ヵ月後
 俺は結婚する
 
 でも、君は
 何も心配しなくていい
 
 俺が、君をずっと守る」

真剣な眼差しで、伊吹さんは
私を見つめる。

私を見つめる

貴方の瞳の、ずっと奥に

私への償いの想いが

見えたような気がした。
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