青蝶夢 *Ⅰ*
「明日、生活に必要な物を
 一緒に買いに行こう
 今日だけは、俺の服で
 我慢してくれ」

「はい」

頷いた私の頬に、滴が垂れる。

「ちゃんと、拭かないと
 風邪、引くぞ」

芳野さんは、タオルで
優しく、私の頭を
拭いてくれた。

私は、二人が話す内容に
耳を傾けていた。

「ヒイロ、疲れたろ 
 そこの部屋、使って
 ・・・・・・
 ゆっくり、休むといいよ」

「はい、おやすみなさい」

「おやすみ」

「おやすみ」
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