青蝶夢 *Ⅰ*
「お前、嫌じゃないの?
 遣るの、遣らないの?

 本当、遣っちゃうよ」

それでも、何も言わずに
貴方を見つめ続ける、私。

貴方は、呆れ顔で隣に
寝そべった。

「やめたぁ
 何か、お前に手出したら
 
 後々、面倒臭そう」

芳野さんは、起き上がり
窓を少しだけ開けた。

そして、床に置いてあった
灰皿と煙草を取り
ベッドの背もたれに、もたれ
煙草を銜え、火を付ける。

「なあ、聞いてもいいか?」

「はい」

「イブキと、どういう関係?
 
 お前ら
 従兄妹じゃないだろう」
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