不思議の国のアルス
「…おい、」
アルスは凄い剣幕で
シロンの腕を
両手でしっかりと
掴みます。
「何だ?」
「何だ?…じゃねぇよ!!
お前、俺にした事
わかってんのか?!」
アルスはシロンの腕を
ぶんぶん振ります。
「あー、あれか?
あれで怒ってんのか?」
「そうだよ!それだよ!!
なんであのタイミング、
あの状況でキスなんだよ?!
何かちゃんとした理由でも
ない限り許さねぇからな!!」
アルスはシロンの腕を
グンッと引っ張りました。