不思議の国のアルス
「あぁそうだよ!!
この年でファーストキスも
まだだったんだよ!!
悪いか?!バカヤロウ!!」
アルスはシロンの元まで
戻るとシロンの胸ぐらを
掴んで怒鳴り散らしました。
「…あー、わかったよ。
悪かった。でも口と口とを
合わせただけなのはキスには
入らねぇ…」
「俺だと入るんだよッ!!
つーか普通入るだろうが!」
アルスは
面倒そうにしているシロンの
言葉を遮りました。
「わかった、わかったから。
じゃあ、今から良いとこ
連れてってやるから、
それで許してくれ。な?」
「…良いとこ?」
アルスは小首を
傾げました。