不思議の国のアルス
ミツキは、ふっと
顔を上げ
アルスを見ました。
「あれー?なんで
人間が居るのさ?しかも
シロンと一緒にさ?
今は“娯楽期”じゃなかった
よなぁー?帽子屋?」
ミツキは
未だにゆっくりと
椅子に座って
お茶を飲んでいる人の方に
振り返ります。
「なんです?とうとう
暦も分からなく
なりましたか?
全く、貴方は本当に
駄目な方ですね」
「酷ッ!!」
その人の言葉に
ミツキは傷付いたようでした。