イケメン的★カントリーライフ
「え、あの」
そうですよ、私の姓は高宮で名は凛ですよ。
間違いなく高宮凛ですよ。
だけど!
「なんで知ってるんですか……?」
ヤンキーは私をまじまじと見つめていて、質問に答える様子はない。
彼の腕の中の犬は、相変わらず落ち着きなくもがいていた。
「あの!」
たまらず私が促すと、ヤンキーは思い出したように急に笑顔になる。
「なー、やっぱ凛ちゃんか!でっかくなったなー」
歯を出して笑うヤンキー。
なかなか悪くない笑顔。
そして彼は、うっわーとか、やべー久しぶり!なんて一人ではしゃぎ出していた。
取り繕わない彼の雰囲気につられて、私もいつの間にか警戒するのを忘れていた。
「すいません、どちらさまですか?」
「なんでー。覚えてない?ちっさい頃一緒に遊んだし!」
そろそろ私だって正体が知りたいけれど、知らないものは知らないんだから仕方ない。
そろそろ名乗れよと私は内心毒づきながらも、すみません、分からないです、と謝った。
「まぁ方ないよなぁ、だいぶ昔だし」
ヤンキーはちょっと残念そうな顔をしながら、犬の頭を撫で回した。
「耕平だよー、杉田耕平!今日ナツさんにお迎え頼まれて。遅くなってごめんなー」
耕平?
知らない。
記憶に無い。
けど、ナツさん、という言葉で私はやっと反応できた。
高宮ナツ。
私のおばあちゃんの名前だ。
「んじゃ行こーか!」
ヤンキーは犬を地面に降ろすと、私のキャリーバッグを軽々と持ち上げた。
「ちょっと!」
歩き出した彼は、振り返りながら、早く早く!と笑って言ってくる。
知らない人について行ってはイケマセン。
だけどついて行くしかない私は、慌ててヤンキーと犬の後を追った。
そうですよ、私の姓は高宮で名は凛ですよ。
間違いなく高宮凛ですよ。
だけど!
「なんで知ってるんですか……?」
ヤンキーは私をまじまじと見つめていて、質問に答える様子はない。
彼の腕の中の犬は、相変わらず落ち着きなくもがいていた。
「あの!」
たまらず私が促すと、ヤンキーは思い出したように急に笑顔になる。
「なー、やっぱ凛ちゃんか!でっかくなったなー」
歯を出して笑うヤンキー。
なかなか悪くない笑顔。
そして彼は、うっわーとか、やべー久しぶり!なんて一人ではしゃぎ出していた。
取り繕わない彼の雰囲気につられて、私もいつの間にか警戒するのを忘れていた。
「すいません、どちらさまですか?」
「なんでー。覚えてない?ちっさい頃一緒に遊んだし!」
そろそろ私だって正体が知りたいけれど、知らないものは知らないんだから仕方ない。
そろそろ名乗れよと私は内心毒づきながらも、すみません、分からないです、と謝った。
「まぁ方ないよなぁ、だいぶ昔だし」
ヤンキーはちょっと残念そうな顔をしながら、犬の頭を撫で回した。
「耕平だよー、杉田耕平!今日ナツさんにお迎え頼まれて。遅くなってごめんなー」
耕平?
知らない。
記憶に無い。
けど、ナツさん、という言葉で私はやっと反応できた。
高宮ナツ。
私のおばあちゃんの名前だ。
「んじゃ行こーか!」
ヤンキーは犬を地面に降ろすと、私のキャリーバッグを軽々と持ち上げた。
「ちょっと!」
歩き出した彼は、振り返りながら、早く早く!と笑って言ってくる。
知らない人について行ってはイケマセン。
だけどついて行くしかない私は、慌ててヤンキーと犬の後を追った。