【長】はるいろ
新しい生活
小松 春(ハル)
今日から高校1年生。
どうしても行きたかった高校に入学できるなんて、すごく幸せで、昨日は寝れずに朝を迎えた。
「あっ、悠夜先輩!おはよーございます」
部屋を出ると、目の前には悠夜さん。
あたしは満面の笑みを向けて挨拶をした。
「…あんた、兄貴に気に入られたらしいじゃん。」
「えっ、いや〜…」
「よかったな、チビ。」
んっ?
今、何て言った?
ニヤけた顔を戻し、悠夜さんを見ると、ものすごく不機嫌な顔をされた。
「あのっ」
「俺に気安く話しかけんな」
「えっ、ちょっ、悠夜先輩!?」
意味も分からずに、あたしは声を遮られた。
あたし、なんかしたかな。
しかも、なんか昨日と雰囲気が違う気がする。
一ガチャ
「ちょっとハル?なんで先に行くかな〜」
スーツ姿のお姉ちゃん(チカ)が、慌てて部屋を飛び出した。