桜華妖爛 -時に逆らい続けた少女-
*土方目線*
とりあえず、危ないからな。
ということで、俺単独で門まで歩み寄る。
確かに気配はするのだ。
薄紅色の布も覗かせている。
「・・・飛ばされた、絹かなんかじゃねぇのか?」
そして、門の前に一歩踏み出した。
「こ、こいつは!!」
俺は思わず絶句して、目を疑った。
総司も「なんだなんだ」と歩み寄ってくる。
「!?」
総司も驚いたように唖然としている。
そんな幹部たちの様子を見た新八、左之。
騒ぎを聞きつけた、局長近藤勇や総長山南敬助。
続々と幹部たちが揃ってきた。
その影の正体は。
透き通る白い肌に、後ろで結ってある黒き長い髪。
薄紅色の着物を纏った・・・・・・
「女じゃねぇか・・・・・・」
女だった。