禁煙する倭ノ宮桔梗と泣き出さない〝たたりもっけ〟
「親不孝を償わなけりゃ、あの子らは成仏できん。……なあに、それなの善行は、すぐ積めるじゃろうて。賽の河原で石を積むより早かろうの」

「……ともきくん達が、なんとかしてくれるんですね」

「そういうこった。じゃからの、辻井さんや」

「はい」

桔梗さんは持っていたキセルを引き出しにしまい、鍵をかけました。いつかの光景。繰り返し。実は、今日のそれで、ちょうど十回目。

「いつものように、立ち会いになってくれんか。俺、禁煙することにしたから、の」

今度はいつまで続くのか。そして、どんな理由でまたキセルを引っ張りだしてしまうのか。

今回も、今回が初めての禁煙だと思って、見守ってあげましょう。











fin
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