ゆめ
―ジリリリリリリリッ!!

けたたましく鳴るベルの音が、男の部屋に響きわたった。それを、男は大きな右手で止めた。
時刻は、朝の6時半。
男はムクリとベッドから起き上がった。


「はあ…いやな夢だ。さて、会社に行く準備をしないと」


入社5日目の男のスーツはしわひとつなく、真新しいままだった。
< 4 / 5 >

この作品をシェア

pagetop