晴れのちキミとわたし

「照れてる紗綾先生も可愛い♪」

「~っ。」

「あんまりからかうと可哀相ですよ?アキヒロ先生」

いい加減言い返してやろうと思った瞬間、ドアの方から可愛らしい声がした。


「美月先生、人聞きが悪いよ」

美月先生と呼ばれたその先生は、一歳児のヒヨコ組さん担当の25歳のとても可愛らしい人。


ただ、私はちょっと苦手。

表と裏があるというか…。

さっきだって棘のある言い方だったし。
私の考えすぎかな?


「あの、それではお先に失礼します。お疲れ様でした」

美月先生に睨まれているような気もしたが気づかないふりをして部屋を出ようと美月先生の横を通ったとき、

「アキヒロ先生に媚び売ってんじゃねぇよ」


一瞬聞き間違いかと思ったが、振り向こうとしたときドンッと外に押しだされ、ドアを勢いよく閉められた。


放心状態。

紗綾は何が起こったのかすぐには理解できなかった。




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