晴れのちキミとわたし
「どういうこと?」
戸惑いながら紡がれた千晴の言葉に紗綾は愕然とした。
私は、疑われているの?
千晴に。
いつでも味方でいてくれたのに…。
「先生方、長電話になっちゃってごめんなさいね」
「あっ、いえ」
気まずい空気の中に電話を終えた由美子が入ってきた。
返事をしたのは千晴。
紗綾は、頭の中がぐちゃぐちゃで言葉が出てこなかった。
「…?」
「い、いきましょうか」
部屋の異変に気がついて不思議そうな顔をしている由美子に、
詮索されないように千晴が引き攣った笑顔を作って言った。
ぎくしゃくとしている紗綾と千晴。
由美子との食事の席でもなんとも言えない空気に包まれたままだった。
帰りは由美子に送ってもらった。
千晴は家が店から近いということで歩いて帰って行った。